2020年5月7日、フランス・ヴァル=ドワーズ県ペルサンの市役所前に、マスクを受け取る人々の長い列ができた。地元取材を掲載したル・パリジャンによれば、列は市役所の駐車場をほぼ一周した。市は住民へ数千枚のサージカルマスクを配り、憲兵と消防士も現場に加わった。
これは、品物を渡すだけの配布ではなかった。フランスで最初の外出制限の緩和が近づくなか、市職員は感染予防とマスクの使い方も説明した。受け取る順番を整えること自体が、安全な配布を成立させる公衆衛生の仕事になった。
この列の固有性は、互いの距離を意識しなければならない時期に、共有空間を再び安全に使うための道具を求めて人々が同じ場所へ集まった点にある。マスクは顔を覆う小さな布だったが、それを渡す列には、都市生活を再開するための新しい作法が現れていた。
