1980年代から90年代初めのハノイでは、水圧が弱く家庭へ水が届かないため、集合住宅の住民が夜中に給水の時刻を見張り、公共の取水場所へ列をつくった。歩道に貯水槽を掘り、数キロ移動して数リットルを得る暮らしもあった。Tuổi Trẻの回顧記事は、1986〜97年のフィンランド政府による8,000万ドルの無償援助が転機になったと記す。浄水場の改修・新設と約410キロの配水網整備により、190万人へ清潔な水が届き、各戸メーターや管理システムも導入された。イエンフー浄水場は一日約1万5,000立方メートルから1997年に8万立方メートルへ能力を伸ばした。住民は配管沿いの道を、公式名ではない「フィンランド水道」と呼び続ける。消えた水の列は、インフラ改善の成果をもっとも生活に近い尺度で記憶している。
ベトナム · 1980年代〜1990年代前半
夜中に水圧を待ったハノイの公共給水列
