1939年3月、写真家ラッセル・リーは米国テキサス州サンアントニオで、救援物資を待つ男性たちの列を撮影した。米国議会図書館に残るネガの標題は、場所、月、待機対象を明記している。人数、配給品の中身、個々の待ち時間は記録から確定できない。

写真は農業安定局/戦時情報局写真コレクションに収められた。大恐慌期の救済を伝える公的記録の一部であり、列にいる人びとを匿名の「困窮者」に還元せず、確認できる範囲を限定する必要がある。

この資料が確実に示すのは、救援が単なる予算項目ではなく、受け取る場所へ出向き、他者の後ろで待つ制度だったことだ。短いキャプションは、生活を支える物資と引き換えに路上で費やされた時間まで保存した。