2022年6月20日、メキシコ北部モンテレイの公共給水所で、近隣住民が容器を手に水を待った。AP通信は、約500万人を抱える工業都市で断水が数週間続き、人々が給水車や公共の取水地点に頼る様子を記録している。ロサンゼルス・タイムズの写真も、都市圏北西部ガルシアで、少女を含む住民が給水車の列に並ぶ場面を伝えた。

この列の意外さは、インフラの不足が遠隔地ではなく、メキシコ有数の産業集積地で日常を止めたことにある。蛇口が使えなくなると、水は自宅へ届くサービスではなく、容器を持って時間と体力を差し出す配給品へ変わる。家庭ごとに必要量が違っても、給水車の容量と到着時刻が地域の生活リズムを決めた。

水の列は、同じ一リットルの価値が場所によって変わることを見せる。普段は見えない配管網が機能を失ったとき、都市の豊かさより先に、運べる容器の数と列の順番が暮らしを左右した。