2025年6月、ガンビアのカニフィングにある国民IDカード発行拠点では、午前六時までに申請者の列ができていた。現地紙Foroyaaの取材日は停電で、扉は閉まり、機器も動かなかった。それでも人々は書類を手に待ち、日を改めて何度も訪れた申請者もいた。

成人に必要な身分証の取得は、450ダラシの手数料だけで終わらない。早朝からの順番、暑さ、電力と機器の不調が、手続きの時間を大きく左右した。列は行政サービスの入口であると同時に、申請者がいつ再訪できるか、仕事や家事の時間をどこまで割けるかを試す場所にもなっていた。