2009年3月30日、カンボジアの国連支援特別法廷で、クメール・ルージュの元収容所長カイン・グエク・エアヴ(ドゥッチ)の本格審理が始まった。約500人が夜明け直後から日差しの下で並び、防弾ガラス越しの傍聴席を求めた。列には、政権下で家族を失った人や、自身が負傷した人もいた。

この裁判が扱ったのは、S21収容所と処刑場での大量殺害である。列は見世物を求める群衆ではなく、30年以上待たされた司法へ近づく順番だった。テレビ中継もあったが、被告と同じ空間に座ることは、生存者や遺族にとって別の意味を持った。待機時間の長さより、裁判が始まるまでの年月の方がはるかに長かった。