植民地期のフィジーには、インドから契約労働者が渡り、砂糖産業などで働いた。登録簿に並ぶ名前は整然としていても、その背後にある移動や労働の条件が公正だったとは限らない。書類上の順番と、人が実際に並んだ行列も同じではない。この題材を描くなら、契約制度の権力関係と、登録や検査で人々がどう待ったかを示す具体的な記録の両方が必要だ。
「契約」という言葉だけでは、働く人がどれだけ自由に条件を選べたかは分からない。渡航、労働、帰国をめぐる制約も調べる必要がある。登録簿の一行を、整然と並ぶ人々の美しい光景に置き換えてはならない。
