世界保健機関の写真資料には、1970年代のコートジボワールで、村人たちが屋外診療所の天然痘予防接種に並ぶ姿が残されている。キャプションは場所、年代、接種目的、列の存在を明記しており、制度があったという一般論から行列を推測する必要がない。写真だけでは村名、人数、待ち時間、各人の受診理由までは分からない。一方、この時期の天然痘根絶事業では、各国の保健機関とWHOが大規模接種と症例発見、接触者への包囲接種を組み合わせていた。アフリカで天然痘が排除されたのは1977年である。屋外の一本の列は、世界的な根絶計画が村の現場でどのような形を取ったかを示す。地球規模の目標は、ワクチンを持つ職員の前に地域住民が一人ずつ順番をつくることで実行された。
コートジボワール · 1970年代
コートジボワール、屋外診療所の天然痘接種列
