2026年3月2日、スリランカ各地の給油所に長い列ができた。Reutersの報道によれば、米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、燃料不足への不安が広がったためだった。政府側は、ディーゼル35日分、ガソリン37日分という通常の最大保管量に相当する在庫があると説明したが、人々は給油所へ向かった。列をつくったのは、その日に燃料が尽きたという事実ではなく、次に買えるか分からないという記憶と予測だった。
この反応には2022年の経験が重なっていた。外貨不足による深刻な燃料危機は数か月続き、大規模な抗議と政権交代につながった。4年後、在庫があるという発表だけでは、その経験から生まれた警戒をすぐには消せなかった。買い急ぎが需要を前倒しし、供給不足への恐れが、それ自体で給油所の混雑をつくった。
3月5日の大統領記者会見でも、燃料不足への不安から長い列ができたことが質問として取り上げられた。大統領は当面の供給問題を否定しつつ、貯蔵能力が限られ、需要に応じて輸入する仕組みだと説明した。この列の独自性は、空になったタンクを待ったのではなく、まだある在庫を失う前に確保しようとした点にある。
