1931年、ニューヨークのバンク・オブ・ユナイテッド・ステーツが破綻した後、預金者たちは雨の中で銀行の外に集まった。米国議会図書館の写真目録は、この群衆を大恐慌期の銀行取り付けとして記録する。1933年1月には、テネシー州メンフィスのバンク・オブ・コマースでも、神経をとがらせた預金者が自分の貯蓄を求めて列をつくったことが大学アーカイブの写真説明に残る。
銀行取り付けの列は、品物の到着を待つ列とは逆向きに働く。前の人が現金を受け取るほど、後ろの人は銀行の資金が尽きるのではないかと不安になる。安全を求める個々の行動が、銀行全体の危機を速めてしまうのだ。
1933年3月、ルーズベルト政権は全国の銀行を一時閉鎖し、支払い能力を確認した銀行だけを再開させた。列は単なる混雑ではなく、通帳に書かれた数字を現金へ変えられるかどうかを、人々が銀行の外で確かめる最後の手段だった。
