メッカのカアバ東隅にある黒石は、タワーフの一周が始まり終わる地点で、巡礼者は可能なら触れたり口づけしたりする。混雑する聖域で接近を整えるため、公式案内によれば警備員が黒石のそばに立ち、太いロープで巡礼者を誘導する。

ここでの待機は通常の一直線の列とは違う。カアバを周回する大きな流れから、黒石へ近づく小さな順番が分岐する。信仰上、黒石に触れられない場合は指し示すことでも儀礼を続けられる。接近の列と代替行為を併存させることで、聖なる一点への集中を管理している。