2024年1月23日、インド北部アヨーディヤのラーマ寺院が一般の参拝者を迎えた。前日に行われた主要聖像の奉献式から一夜明け、寺院前には早朝から多くの人が集まった。『インディアン・エクスプレス』は、警備担当者が人びとに列をつくるよう呼びかけ、午後の再開時にも入場を待つ順番が整えられたと記録している。
この列の目的は、新しい建築を見ることだけではなかった。多くの参拝者にとっては、ラーマ神の聖像を拝む宗教的な機会だった。一方、この寺院は1992年に破壊されたモスクの跡地に建てられ、その歴史は深い宗教的・政治的対立と切り離せない。列を祝祭の光景だけとして描けば、その背景を落としてしまう。
大量の参拝希望者を一つの聖所へ迎えるには、信仰の熱意を入場の順序へ変える必要があった。ここで列は、祈りへの道であると同時に、極めて多くの人を安全に動かすための運営装置でもあった。人が同じ場所を目指すとき、宗教的な意味と日常的な順番管理が一本の列の中で重なる。
