干ばつの年、トウモロコシは食べ物であると同時に、時間の問題になる。2024年、ザンビアではエルニーニョに伴う深刻な干ばつで収穫が落ち込み、主食のメイズ(白トウモロコシ)を買うための引換券を求め、人々が炎天下で何時間も列に並んだとITV Newsが報じた。
ザンビアの食卓で、メイズは粉にひいて「ンシマ」という固い粥にする。日々の食事の中心だから、その価格や入手のしやすさは家計そのものに直結する。政府が干ばつを国家災害と宣言した年、列の先にあったのは無料配給そのものではなく、割安なメイズを購入するための引換券だった。紙一枚を受け取る順番が、その先の食事につながっていたのである。
行列は支援を公平に渡すための仕組みでもあるが、待つ側には日差しと時間の負担が残る。「食べたい」という普遍的な願いが、雨の不足、農業、価格、配布制度を通って一列の人々に姿を変える。干ばつの行列は、天候と暮らしがどれほど近いかを静かに示していた。
