2024年の旧正月休暇、新北市の宝くじ売り場の前にスクラッチくじを買う人々が並んだ。列にいた30歳の男性は、店の猫が前足で押さえたり上に座ったりしていた2,000台湾ドルのくじに目を留めた。末尾が「4」で、死を連想させる音のため、ほかの客が避けていた番号だった。その一枚が100万台湾ドルの当たりになった。
台湾では旧正月にくじを買うことが家族の行事として定着している。公共福祉くじは社会福祉の財源であると同時に、障害者、先住民、ひとり親家庭などに販売の仕事を提供する制度でもある。店先の列には、運試しと季節の習慣、福祉の仕組みが重なる。
この列で面白いのは、多くの人が避けた番号を猫が偶然“取り置き”したように見えたことだ。順番を待つあいだ、人は確率だけでなく、縁起や物語にもくじを選ぶ理由を見つける。
