2012年5月、スペイン政府がBankiaの国有化へ動いた直後、カステリョン県の支店では顧客の列が開店から閉店まで続いた。ブリアナの本店では、預金を引き出すため開店前から並ぶ人もいた。地元報道は、店内の列が1時間半から2時間になり、顧客が国有化の影響と自分の預金を引き出せるかを尋ねたと記録している。

この列で人々が待ったのは現金だけではない。ニュースの見出しを、自分の口座に何が起きるのかという個別の答えへ変えるためだった。銀行は預金流出を否定し、スペイン銀行も支払い能力を強調したが、制度上の保証と、窓口で確かめる安心は同じものではない。

銀行取り付けの列は、実際の破綻だけで生まれるわけではない。ほかの顧客が並んでいる姿そのものが不安を可視化し、さらに人を窓口へ向かわせる。この支店では人々が順に応対され、怒った表情なく出てくる様子が残った。それでも、待ち時間は金融危機への信頼を測るもう一つの指標になっていた。