2008年10月、世界金融危機がアイスランドの巨大銀行を揺さぶるなか、銀行には大きな列ができた。『The Guardian』の10月4日付の現地報道は、人々が預金をより安全だと思う口座へ移そうとして、銀行の列が非常に長くなったと伝えている。通貨クローナは急落し、三大銀行の一角はすでに国有化されていた。
アイスランドの銀行部門は国の経済規模を大きく上回るまで膨張していた。普段は画面上の数字に見える預金も、金融機関そのものへの信頼が崩れると、窓口へ急ぐ理由になる。列にいた人々は利益を求めていたのではなく、貯めたお金をどこなら守れるのか確かめようとしていた。金融危機が、抽象的な市場の話から身体を伴う待ち時間へ変わった瞬間だった。
