2023年4月、パナマのダリエン県ラハス・ブランカス移民受入センターで、密林を越えた人々が登録の列に並んだ。国際移住機関(IOM)の映像記録は、チュクナケ川を船で着く人々、受入センターで登録を待つ列、食料と水の列を順に捉えている。現地調整官は、上陸地点で一日約700〜1,000人を受け入れ、センターのサービスと今後の経路を案内すると説明した。2023年8月だけでも、ダリエン県から不規則に入国した人は81,946人、日平均2,643人に達した。

密林を抜けることは旅の終わりではない。センターでは国籍、年齢、性別などがパナマ国家移民局のデータベースへ登録され、その後の北上に必要な移動が調整される。IOMの後年の説明では、登録後にバスでコスタリカ国境側へ移る流れが示されている。つまり、この列の先にあるのは賞品でも観光名所でもなく、行政上「到着した人」として記録され、次の移動へ進む資格と情報だ。移動の理由も経験も一人ずつ異なる。だからこそ、列を匿名の群衆として眺めるのではなく、危険な地理的境界のあとに、登録というもう一つの境界が設けられていた事実を読む必要がある。