2011年7月20日、ウルグアイ代表がコパ・アメリカ決勝進出を決めた翌朝、モンテビデオのウルグアイサッカー協会(AUF)前に長い列ができた。地元テレビ局Subrayadoは、何十人ものファンが決勝戦の入場券が売り出されると期待して待ったと報じている。ところがAUFが確保した5,800枚はクラブ関係者、選手の家族、旅行会社へ配分され、一般販売は行われなかった。

この列が待っていたのは、実際には開かなかった窓口だった。前年のワールドカップ4位から続く代表への熱気が、公式発表より先に人を動かしたのである。チケットの列はふつう、買える順番をつくる。ここでは順番を守っても、最後まで商品が現れなかった。期待を共有する人々の列は、販売の仕組みだけでなく、サッカーが日常をどれほど動かすかまで見せている。