白沙屯拱天宮では、徹夜しても祈祷枠は保証されず、得られるのは抽選への参加権だった。

平安を願う枠、学業や試験を願う枠には限りがある。先着順だけで決めれば、早く来られる人が有利になる。抽選だけにすれば、現場で申し込む儀礼性が薄れる。寺院は受付の列と抽選を組み合わせ、到着順と偶然の両方を制度に取り込んだ。

先着順と偶然を組み合わせることで、早く来た人だけが全枠を占めるのを防いだ。

2025年12月、台湾・苗栗県の白沙屯拱天宮では、新年の「平安斗」「文昌斗」などの祈祷枠に申し込む人々が夜から集まった。中央通信社によれば、登録者は千人を超え、希望者が枠数を上回るため、最終的な参加者は抽選で決められた。つまり列の先にあったのは祈祷そのものではなく、祈祷を受けられるかもしれない番号だった。

徹夜しても当選は保証されない。それでも人々は現地へ行き、同じ願いを持つ他者の存在を目にする。行列が配ったのは確実な権利ではなく、等しく不確かな可能性だった。待った時間と得られる結果が比例しないからこそ、この列は努力だけでは決められない願いの形を映していた。

努力と結果を切り離す仕組みが、願いを扱う寺院らしい公平を作った。

台湾中央通信社の記録は、白沙屯拱天宮の「拜斗」登録に千人規模が集まった場面を伝える。抽選や登録の列では、早く来ることが必ずしも結果を決めない。それでも人々は、参加資格を得る最初の手続きを同じ場所で待った。