2012年5月11日夜、ハノイの実験学校前で、数百人の保護者が小学一年生の受験願書を買うため雨の中に並んだ。販売予定は翌朝7時、願書200部に対し募集定員は140人。学校は事前の順番名簿を認めないと掲示していたが、午後11時半ごろ人数が数百人に達すると、保護者たちは到着順に子どもの名を書く独自名簿を作った。椅子、雨具、食料を持ち込み、家族で交代して場所を守る人もいた。
午前6時に門が開くと、夜通し保たれた順番は崩れた。人々が走り込み、鉄門が倒れ、次は願書購入室へ入る整理券を求めて押し合った。学校は制御不能として配布を延期した。一晩の列と自主名簿は、公式制度から承認されず、最後には願書を一枚も配れなかった。順番をつくる努力そのものが、希少な入学機会を公平に割り当てる仕組みにはならなかったのである。
