ペルー・リマのリンセ地区、ロバトン市場近くでは、午後になるとEmolipoint 23の屋台にエモリエンテを待つ人が並ぶ。El Comercioの2024年の記事は、その列が50人を超えることもあると記録する。店を切り盛りするのは当時24歳のセサル・ドゥコスで、父から薬草飲料の知識を受け継ぎ、果物を使った新しいメニューとブランドづくりを加えた。
エモリエンテは大麦や亜麻仁、薬草などを煮出す温かい飲料で、リマの路上販売には植民地期のティサナへさかのぼる系譜があるとされる。この屋台の特徴は、古い飲み物をそのまま保存したことではない。父の技術に若い店主の果物メニュー、SNS、全市への配達を重ねた結果、寒い日の一杯が行列のできる目的地になった。伝統は列の中で固定されるのではなく、飲み方を変えながら続いている。
