イラクのティクリートで行われた移動登録では、難民と庇護希望者が一人ずつ階段を上り、UNHCRチームへ続く列に加わった。首都の常設窓口まで移動しにくい人びとの近くへ、内務省の難民担当機関とUNHCRが登録機能を運んだものだった。

登録では本人確認や家族情報、保護上の事情などを扱い、政府発行文書へつながる。移動型の仕組みは遠距離移動を減らす一方、現地では人を順番に面接へ通す物理的な列を必要とした。

行政サービスを近づけることは、待機を消すことではなかった。列の場所を遠い中央事務所から地域の建物へ移し、階段の先に制度への入口を置き直したのである。