2007年6月29日、初代iPhoneは米国のApple Storeと一部AT&T店舗で午後6時に発売された。サンフランシスコのStockton Street店では開店1時間前に約400人が並び、列は2.5ブロック先まで伸びた。ニューヨーク5番街店の列は約4分の1マイルだった。

同じ商品でも列の長さは店によって大きく違った。バージニア州アーリントンでは100人を超えた一方、オレゴン州のモールではApple Storeに約50人、近くのAT&Tには5人しかいなかった。販売網ではなく、ブランドの店そのものが発売体験の舞台になっていた。

この列が待っていたのは電話機だけではない。音楽プレーヤー、携帯電話、ネット端末を一つにまとめるという約束を、最初の日に確かめる順番だった。全国同時の午後6時開店が、製品発表を都市ごとの路上イベントへ変えた。