1999年3月8日、エクアドル政府は銀行休業を突然発表した。同日の同時代報道は、キトとグアヤキルで驚いた預金者が銀行前に集まり、ATMから現金を引き出すため長い列に並んだと伝える。銀行が一週間後に再開しても預金の大半は凍結され、キトでは数百人の顧客が自分の口座に何が起きたのかを確かめようとしていた。

列の目的は、利息の高い商品を選ぶことではなかった。家賃や食費に使うはずだった自分のお金へ、どこまで手が届くのかを知ることだった。銀行取付けの列は、金融危機という大きな言葉を、ATMの一人分の順番へ変える。先頭へ近づいても、口座凍結そのものは解けない。その不条理まで含めて、1999年の待ち時間だった。