2020年5月、グアテマラ市第5区の学校を、マスク姿の保護者による長い列が囲んだ。子どもたちは新型コロナウイルス対策で登校していない。代わりに保護者が学校給食用の食材を受け取るため、午前8時の開門を待っていた。校内では学年別の小さな列に分かれ、2メートル間隔に置かれた印の中で順番を待った。

学校給食は本来、授業日の時間割に組み込まれている。休校で教室が空になると、支援を家庭へ届けるには、食べる子どもではなく受け取りに来る大人を並べる必要が生じた。UNICEFの記録が「子どものいない学校」と表現したのは、給食制度の目的は同じでも、その動線が反転したからである。

この列の固有性は、感染を避ける距離と、食料を受け取るための接近が同時に必要だったことにある。校門外の一本の列は、校内で学年別に分かれる。人を離しながら、子どもと食料をつなぐ順番を維持するための設計だった。