2021年8月、タリバンがカブールを掌握した後、銀行は閉鎖と再開を繰り返し、住民は現金を得るため長い列をつくった。8月25日のアルジャジーラの現地報道では、ATMから自分の預金を引き出すため4時間待った利用者が取材に応じている。8月31日のAFP写真は、銀行の営業を待つ人々の列を記録し、9月には引出し上限のもとで数千人が並んでいた。
この列で不足していたのは、口座残高ではなく、紙幣として手元へ移す経路だった。海外資産の凍結、銀行の流動性不足、営業停止、週ごとの引出し制限が重なり、デジタル上の数字と市場で使える現金のあいだに時間の壁ができた。給料や貯蓄が存在していても、食料を買うには窓口やATMの順番を通過しなければならない。
銀行の列は、金融危機を専門用語ではなく身体の拘束として見せる。何時間も待っても現金が残っている保証はない。自分のお金を受け取るという日常的な行為が、その日の運と列の位置に左右されるようになった。
