1980年4月、テヘランではスーパーマーケットや精肉店の前の列が日に日に伸びていた。同時代のワシントン・ポストは、制裁への不安と革命後の流通混乱が食料不足を生み、買い物客が店先で待つ様子を報じている。

その後のイラン・イラク戦争期には、配給券制度が油、砂糖、米、肉などへ広がった。券は公平な配分を目指す道具だったが、商品が届く時刻と量が限られれば、受け取るための列は消えない。

国際政治の緊張も、暮らしの側では夕食の材料を待つ時間になる。列にいた人々は、先の見えない社会で、少なくとも今日の食卓を確保しようとしていた。