ハノイ旧市街のハンボン通りにあるQuốc Hươngは、間口が約2メートルしかない老舗食品店である。2025年1月のVnExpress記事によれば、テト前にはバイン・チュン、ゾー、チャーなどを求める長い列ができる。生産量が限られるため、客は旧暦12月15日より前から注文することもある。別の老舗Vạn Lợiでも、テト期は箱詰め済み商品だけを販売し、客は長く待つかオンライン購入を選ぶ。
この列の固有性は、品不足だけでなく、古い街路と家族経営の生産規模が待ち方を決める点にある。約200年のブランドを持つ店でも、間口も手仕事の量も急には広げられない。社会主義の配給時代は終わったのに、地元では「Quốc Hươngには配給がまだ残っているようだ」と冗談を言うという。テトの伝統を買う列は、過去の記憶と現代の予約を同じ狭い店先に並べている。
