2026年2月2日の聖燭祭、メキシコシティ旧市街では早朝からタマレスとアトレを求める列ができた。地下鉄ピノ・スアレス駅前の売り手は午前5時30分から営業し、普段の約100個に対して200個のタマレスを用意した。客は家族や職場で分けるため、まとめて買っていった。
レストランEl Cardenalでは、ある家族が注文品を受け取るまで約1時間待った。そこでは列に並ぶだけでなく、係員が注文者の名前を呼ぶ仕組みが使われていた。聖燭祭のタマレスは、単なる朝食ではない。ミサの後に毎年同じ店へ立ち寄り、家族へ伝える習慣でもある。この列の固有性は、路上販売の先着順と予約名の呼び出しが並存し、宗教行事が大量の個別注文を一朝に集中させる点にある。待つ人は一食だけでなく、分け合うための年中行事を受け取っていた。
