2025年のラマダン、バングラデシュ・ラジシャヒのバタール・モルにある看板も店名もない菓子店へ、ジラピを求める長い列が毎日できた。1950年に始まった店は、創業者の四人の息子が運営し、42年間焼き続ける職人が味を支える。

価格は1キロ220タカ。客は祖父母の代から断食明けに食べてきたと語る。広告名ではなく交差点名と七十年以上の反復が店のブランドになった。列は、住所より習慣の方が正確に店を指す都市の記憶だった。