2025年1月17日、アンドラ・ラ・ベリャのギリェモ広場では、正午を過ぎるころ、広場の両端に列ができ始めた。待っていたのは、聖アントニの日に振る舞われる熱いエスクデリャ。市の記録によれば、午前5時から10基の火で仕込み、肉720キロ、野菜と豆類530キロ、水1,500リットルを使って、約4,000食を用意した。

エスクデリャは、肉や豆、野菜を煮込む冬の料理である。市のエスクデリャ協会が守るこの催しは1970年代初めに始まり、商人が困窮する人々へ食べ物を配った慣行に由来する。いま広場に並ぶ人々は、食料支援の受け手として選別されるのではない。住民も来訪者も同じ鍋を囲み、町の記憶を一杯ずつ受け取る。

この行列の面白さは、巨大な鍋の前で待つことが、地域の歴史を現在形にする点にある。広場の両端から伸びる列は、配膳を速くする仕組みであると同時に、かつての施しを誰もが参加できる冬の祝祭へ変える装置でもある。