メキシコの一月、パン屋の前に列を作るのは「ロスカ・デ・レジェス」という輪形の甘いパンだ。写真通信社Es Imagenは2024年1月6日、パン屋にロスカを求める客の列ができ始めた様子を記録している。

1月6日の「東方三博士の日」は、幼子イエスを訪ねた三人の博士を祝う日で、ロスカの輪は王冠を思わせる。パンの中には小さな幼子の人形が隠され、切り分けた一片から人形が出た人は、次の集まりでタマレスを振る舞う役になる。買い物の列は、一つの祝日で終わらず、家族や友人が再び集まる約束へつながっている。

棚に同じパンが並んでいても、家族の人数や好みで選ぶ大きさや飾りは変わる。列の先で手に入るのは菓子パンだけではない。切り分ける瞬間の期待と、次の食卓を誰が用意するかという小さな運試しまで持ち帰るのである。