2023年11月3日の昼、ソウル市銅雀区の人気スンデクッ店では、店の前で十数人が入店を待っていた。現地取材は、客が店頭の待機端末へ登録するか、アプリから遠隔で順番を取る仕組みを記録している。見える人の列と、端末に保存された番号の列が、同じ入口の前で重なっていた。
店へ着いた順にその場へ立ち続ける従来の行列とは違い、登録を終えた客は付近で時間を過ごせる。それでも入店順は店の待機システムに保たれ、呼び出しに応じなければならない。取材時の昼食時間帯には8〜10組ほどの待機番号が継続していた。スマートフォンを使わない客も、店頭端末で登録して待つことができた。
この仕組みは行列を消したのではなく、身体が並ぶ時間の一部を番号と通知へ移した。店頭に人が見えないから空いていると思った高齢客が、実際には多数の登録者がいると知って戸惑う事例も報じられている。物理的な店頭待機とデジタルな順番管理が共存する、現代韓国の飲食店ならではの列である。
