2016年11月3日、エジプト中央銀行が通貨ポンドを変動相場制へ移した日、カイロの国営銀行バンク・ミスルには外貨を求める人の列ができていた。VOAの同時代報道は、22歳の学生モハメド・ファラハトが列に立ちながら、銀行に来てからドル相場が四度変わったと語ったことを記録している。

長く公定相場と闇市場の価格が分かれていたエジプトでは、ドルは輸入や旅行、貯蓄に関わる希少な資源だった。制度変更で相場は一日に大きく動き、窓口にたどり着くまでにも条件が変わった。人々が待っていたのは紙幣だけではない。自分の順番が来たとき、同じ取引がまだ可能かどうかを待つ列でもあった。