2022年9月、エリザベス2世の棺がウェストミンスター宮殿に安置されると、弔問者の列はテムズ川南岸へ伸びた。英国政府は単に「並んでください」と告知したのではない。サザーク・パークから国会議事堂までの経路図を公開し、列が最終収容力に達した時点では新規参加を停止した。一般弔問は9月19日午前6時30分まで24時間続いたが、入口が一日中開いていても、入れる人数は無限ではなかった。
人々は途中でリストバンドを受け取り、警備や手荷物検査を経て、棺の前へ進んだ。川沿いの歩道、公園、橋といった普段は移動のための空間が、国家的な弔意を順番へ変換する設備になった。公式案内が飲食物、衣服、夜間の寒さ、長時間の立ち歩きに注意を促したことは、この列が式典の付属物ではなく、一つの大規模運営だったことを示す。
待ち時間は日や時間帯で変わり、全員に共通する数字はない。それでも「The Queue」という固有名詞が通じたのは、列そのものが出来事として共有されたからだ。最後に弔問者が得たのは棺の前の短い時間だった。その短さを支えたのは、ロンドンを横切る長い経路と、次の一人を静かに送り込む仕組みだった。
