2006年12月2日、任天堂の家庭用ゲーム機Wiiが日本で発売された。東京・有楽町のビックカメラでは午前7時の販売開始前に約2,000人が並び、同様の列は全国の量販店に現れた。待っていたのは、従来より高精細な画面だけを競う機械ではない。テニスラケットや剣のように振って操作するWiiリモコンを中心に、ゲームに慣れていない家族も取り込もうとする製品だった。

発売日の列は、宣伝の結果であると同時に、供給方法が作る一時的な制度でもある。決まった時刻に店舗へ在庫が置かれ、先着順で販売されれば、欲しい気持ちは「何時に現地へ着くか」という競争に変わる。有楽町で並んだ人々は、遊ぶための時間を得る前に、買うための時間を差し出した。Wiiの特徴は、身体を動かして遊ぶことだったが、最初の大規模な身体参加はコントローラーを振ることではない。寒い朝の歩道で二千人が場所を保ち、店の扉が開くのを待ったことだった。

発売後一か月で国内販売は約99万台に達したと後の市場調査は伝える。初日の2,000人は全国需要のすべてではないが、数量限定の在庫を店頭で割り当てる方式が、需要の一部を一か所へ可視化した。翌日からの売上表に入る前、人気は有楽町の歩道に人の間隔として描かれた。