2020年10月、ハリヤナ州パンチクーラ県のバルワラ農産物市場で、アマン・ラナと父親は350キンタルの籾を守りながら5日間交代で泊まり込んだ。オンライン登録は済んでいたが、政府買い上げ日を知らせるSMSが届かなかったためである。別の農家は一週間以上市場に座り、籾の水分を乾かした後も、オンライン登録と限られた伝票発行の問題で販売順を待った。
電子調達制度は本来、農家を指定日に呼び、市場の混雑を防ぐ仕組みだった。ところが登録、日程通知、門票、競売、倉庫発送、代金支払いが別々の段階になり、どこかが滞ると待機は畑から市場、さらに銀行口座へ延びた。この行列の固有性は、人の一本線ではなく、籾の山、携帯電話の通知、電子伝票が順番を構成していた点にある。デジタル化は列を消さず、見えにくい複数の待ちへ分解した。
