2016年の燃料不足下、ナイジェリア・アブジャの空港道路沿いでは、給油所の長い列が即席の市場になった。食べ物、菓子、袋入りの水を売る人々が、給油を待つ運転手の間を歩いた。前夜から列にいた人が朝には空腹になると見込み、普段の売り場より多く売ったという露天商もいた。

燃料列は車を止めるだけではない。運転手の時間を道路に固定し、食事や水という別の需要をつくる。水売りは暑さのなかで冷えていない水まで売れ、豆の揚げ物を持ってきた商人は短時間で売り切った。

この行列の固有性は、不足がもう一つの商業空間を生むことだ。給油所が十分な燃料を渡せないあいだにも、列の脇では朝食が売買される。動けない車の列が、歩いて商う人々の一日を動かしていた。