1980年代のポーランドでは、商店の列が夜、時には入荷の数日前からできた。政府の教育資料は、1981年ワルシャワの商店前で場所を守る人びとの写真を示し、砂糖や肉だけでなく、洗剤、ガソリン、靴、トイレットペーパーまで配給や不足の対象になったと説明する。
口コミで「商品が入った」と知ること自体が価値を持った。報酬を受け取って他人の場所を守る「列立ち」も仕事になり、順番は家族や知人の間で交代して維持された。配給券があっても購入成功は保証されなかった。
この行列で先に配られたのは商品ではなく、不確かな情報だった。お金と券を持つだけでは足りず、いつ来るか分からない入荷を待てる時間が、生活用品への第三の資格になった。
